Exhibition

#125 グッドデザイン賞 2023ファイナリスト展 踏み出すデザインのちから [The Finalist Exhibition of Good Design Award 2023 Step Forward - The Power of Design -] 2024年1月7日(日)- 30日(火)11:00-20:00

2023年度グッドデザイン賞ファイナリスト5件のデザインが持つ「踏みだす力」に注目

2024年のスタートは、2023年11月に決定されたグッドデザイン大賞の候補となった5件のデザインを深掘りします。
5件のファイナリストはそれぞれ異なる分野のデザインですが、それらをトータルで見渡すと、これからの社会でデザインが目指す方向や、いまの時代におけるデザインの一つの到達点といえる大きなポテンシャルを持っています。
それは、デザインという手法を用いて社会の課題やテーマに向き合い、応えていこうとする意思の表れであり、これから先のより良い未来へ向けて前に進もうとするちからです。
この企画展では、デザインの分野や表現の違いを超えて最新のグッドデザイン賞ファイナリストに集約された、「現状から踏み出して行くデザインのちから」をお伝えします。

展示内容

・最新グッドデザイン賞ファイナリストのキーワード、キーテーマ
・担当デザイナー、グッドデザイン賞審査委員のメッセージ動画
・近年のグッドデザイン賞ファイナリスト紹介

2023年度ファイナリスト(グッドデザイン大賞候補)

受賞対象名:老人デイサービスセンター[52間の縁側]
受賞企業:有限会社オールフォアワン+株式会社山﨑健太郎デザインワークショップ

【概要】
地域の人たちが気軽に立ち寄れる、縁側のような老人デイサービス。高齢者や子ども、地域住民の誰にとっても居場所となり、困ったときに助け合える福祉の地域拠点である。

【審査委員の評価】
高齢者のデイサービスの拠点でありながらも、地域の人々が世代や立場を超えて集え、お互いに助け合える場として運営され、特徴的な長い縁側と広い屋根下の空間が、そのようなコンセプトを見事に体現させ、実際の状況を誘発させている点が高く評価された。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/20423

受賞対象名:電動シェーバー[Panasonic ラムダッシュ パームイン ES-PV6A]
受賞企業:パナソニック株式会社

【概要】
5枚刃リニアモーターシェーバーの本格機能をてのひらサイズに凝縮、指先で角度を自在に操り、肌と対話するように剃れる新感覚のシェービングを可能にした。高い携帯性と、どこにでも置けるたたずまいを持ち、材料や部品を大幅に削減した本体は、しっとりした触感の自然由来素材を用い、愛着を持って長く使えるシェーバーの新基準をめざした。

【審査委員の評価】
これまでの電動シェーバーの成り立ちにとらわれることのない意欲的な開発姿勢のもと、小型で携帯性に優れる成り立ちながら、機能性をトレードオフにせず、インテリア性の高さをも獲得している点が高く評価された。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/18596

受賞対象名:乗用車[プリウス]
受賞企業:トヨタ自動車株式会社

【概要】
カーボンニュートラルに向けたさまざまなパワートレーンの選択肢が現れる中、世界初の量産ハイブリッドカーとして誕生し、普及を牽引した車が、これからも人々に選ばれる愛車であり続けるために、ハイブリッドシステムにこだわり高い環境性能を実現した。「一目惚れするデザイン」と「虜にさせる走り」との両立をめざして開発されている。

【審査委員の評価】
量産ハイブリッドカーとして市場を牽引してきた車種の最新型として、高い基本性能と環境性能を達成しつつ、未来的なデザインや操る楽しさなど、感性に訴える価値を劇的に進化させることで、愛着の持てる車を志向している点が高く評価された。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/20395

受賞対象名:市民科学プロジェクト[NHKシチズンラボ]
受賞企業:日本放送協会

【概要】
研究者と視聴者である一般市民をつなぎ、集合知により新たな発見をめざす「シチズンサイエンス」を実践するプラットフォームを開設。研究者だけでは解明できない研究テーマに、たくさんの市民に参加してもらい、テレビ番組やデジタルコミュニケーション、イベントなどを通じて科学研究にも役立て、そこから得た知見を社会に還元している。

【審査委員の評価】
昨今注目されるシチズンサイエンスの手法とマスメディアをかけあわせることで、市民と科学との距離を縮めるとともに、研究者の活動支援にもつながり、実際に成果も認められるなど、公共メディアだからこそ可能な取り組みとして高く評価された。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/20377

受賞対象名:学校をつくるプロジェクトの集合体[神山まるごと高専]
受賞企業:学校法人神山学園+神山町

【概要】
テクノロジー、デザイン、起業家精神をまるごと学べる環境を提供する、新設高専の開校に至るまでのプロジェクトの集合体である。資金調達、学費の無償化、独自カリキュラムの設計、新校舎の建設、認知拡大など、大小さまざまなプロジェクトが同時進行した。個人、企業、地域が所属する組織の垣根を越えて集まり、共創の輪を広げていった。

【審査委員の評価】
「教育こそ平等に提供されるべきだ」「未来を生きるのは若者たちだ」という思想をベースに、これからの社会と生きていくことはどんなことなのか?若者たちが考え、学び、挑むための仕掛けと仕組みが設計されていることが高く評価された。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/16846

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