毎年好評をいただいているGOOD DESIGN Marunouchiの「企画展公募」の2024年度選出企画として「たーんと、学ぼう。ごはんのデザイン展」(共催/企画制作:株式会社TBWA HAKUHODO)を2025年3月23日(日)から4月27日(日)まで開催します。
昨今、お米の価格高騰やライフスタイルの変化などを背景に、ごはんへの注目が日本のみならず世界的にも高まっています(注)。そこで、日本人にとってもっとも身近なごはんを“デザイン”という視点から捉え直すことで、身近だからこそ気づかなかった食の奥深さを改めて感じてもらいたいと考えました。
ごはんを構成する要素には、見た目の美しさや普段何気なく使っているプロダクト、そして長い歴史の中で培われてきた日本ならではの食文化が潜んでいます。そんなデザインの観点を通じて「やっぱりごはんっていいよね」と再認識してもらうきっかけづくりとして、「たーんと、学ぼう。ごはんのデザイン展」を開催いたします。
注:(出所)「海外における日本食レストラン調査」(平成25年、27年、29年、令和元年、3年、5年)外務省調べに基づき、農林水産省において集計。平成25年から令和5年を比較すると、海外における日本食レストラン数は約240%増加しています。
炊飯器から、もくもく立ち上がる白い湯気。ほかほかのごはんを、口いっぱいにほおばった笑顔。
茶碗片手に、今日の出来事を報告するお茶の間。
思い起こせばごはんの時間はいつも、幸せとともにありました。
その陰で支えていたのは、たくさんの知恵やデザインたち。
本展示は、身近すぎるごはんをデザインの観点から掘り下げる試みです。
たったいっぱいに、デザインいっぱい。
ごはんの新たな一面、とくと召し上がれ。
会場では、「ごはん」を習慣、歴史、プロダクトなど多面的な視点から紐解き、楽しみながら学べる内容を展示します。一汁三菜の食卓をテーマに、器のサイズや色の違いから参加者の好みを発見できる展示コンテンツ「オキニメシ!」(監修:東京家政学院大学 助教・伊藤 有紀氏)や、米粒から地球、さらには宇宙へとスケールを広げる「GOHAN ZOOM~米粒から宇宙まで~」など、日常の食卓が実は広大な世界へとつながっていることを体感できるプログラムが紹介されます。また、ごはんにまつわる音楽とミュージックビデオがお出迎えし、ごはんの世界観を体験できる展示となっています。
本展示では、以下の内容を通じて「ごはん」に秘められたデザインの魅力をギュッと詰め込んで、約70〜80の展示を行います。 ※展示内容は、変更になる可能性もあります。 ※画像は展示イメージです。
ある日、ふとごはんを作りながら思ったんです。
盛り付け方、どんなお皿を選ぶか、
副菜の色合いや、大きさのバランス。
気づけば、お皿の上で考えていることって、
デザインのプロセスとすごく似てるなって。
最近、デザイン的な思考が注目されてるけど、
どうしても最先端のテクノロジーに目が行きがち。
でも実は、毎日ごはんを作ったり食べたりする中で、
私たちはもうデザインを体現してたのかもしれません。
この展示は、そんな「ごはん」とデザインをつなげて、
新しい視点で見つめ直してみよう、という試みです。
作ること、食べることの中に、まだまだ面白い発見があるはず。
展示を見終えた頃には、きっとあなたも
「なんだかお腹すいてきたな」って思ってるかも。
ちぇ へおん | TBWA HAKUHODO アートディレクター
2006年に博報堂、TBWAワールドワイドのジョイントベンチャーとして設立された総合広告会社です。博報堂のフィロソフィーである「生活者発想」「パートナー主義」とTBWAがグローバル市場で駆使してきた「DISRUPTION®︎」メソッドを中心とした独自のノウハウを融合。質の高いソリューションを創造し、クライアントのビジネスの成長に貢献します。「DISRUPTION®︎」は既成概念に縛られず、常識を壊し、新しいヴィジョンを見いだすTBWA HAKUHODOの哲学です。マーケティングに限らず、ビジネスにおけるすべての局面でディスラプションという新しい視点を武器に事業やブランドを進化させるアイデアを生み出します。 https://www.tbwahakuhodo.co.jp
たーんと、学ぼう。ごはんのデザイン展 企画制作チーム(TBWA\HAKUHODO):
監修協力:
施工協力:
制作協力(会場コンテンツ ミュージックビデオ『Oh!米』):
展示協力:
(※50音順・敬称略)
GOOD DESIGN Marunouchiでは、2021年度より「GOOD DESIGN Marunouchi 企画展公募」を実施し、デザインの可能性を広げ、展示を通して多くの人たちに創造的な気づきを提供するオリジナルの展示企画を募っています。4回目となる本年度は、過去最多の46企画が応募され、本企画を選出しました。選出理由は以下の通りです。
“日本人にとってもっとも身近な存在である「ごはん」にデザインを見出そうとする切り口に新鮮さを感じた。「ごはん」は、和洋中問わずどんなおかずも合う、日常の中の幸せ、といった広く浸透した肯定的なイメージをもつ一方、近年ではダイエット志向や食事の多様化などで、かつてほど有り難がられない存在にもなりつつある。食料自給率といった社会的な背景や、さまざまな知覚に訴求する「ごはん」の力を浮かび上がらせようと試みる展示内容案は非常に興味深いものがあった。GOOD DESIGN Marunouchiに集う多様な世代・背景・嗜好をもつ人々が、改めて一人ひとりにとってのごはんを発見するとともに、そこにあるデザインの存在に気づき、よろこびを深められる展示になることを期待したい。”